『厄介なプレゼント~その後の二人』

2009年09月26日
ギン × 一護 。     ginici5.gif



   前回の、その後の二人。
   ちょっとだけ、追加です。


               (アイコンは、そらみみ様よりお借りしました。)








気が付けば、本当に、ギンの家だった。
一護は気になっていた事を、もう一度聞く。

「・・・おい、本当に仕事どうしたんだよ?」
「イチゴちゃんは真面目やなぁ。そんなん気にせんとき?」
「や、気になるだろ!イヅルさん、今頃お前の事探してんじゃねぇーのか?」
「ボクの腕ん中で、他の男の事考えんといて。」
「だって!まだ・・・んっ・・・!!」

うるさい唇は塞いでしまうに限るとばかりに、ギンは深く口付ける。
思うまま貪った後、唇を解いて一護の顔を覗けば、
潤みを帯びて茫洋とした目許を唇とともに赤く染め、腕の中におとなしく納まっていた。

その確かな温もりと存在感に、自然、ギンの満足気な笑みも深くなった。
思いがけず、ここ尸魂界で一護の霊圧を感じたと思ったら、自分ではなく、
真っ先に他人の元へと向かわれ、そこで仲良さ気に話している姿を見せられた時の、
胸の中に沸き起こったどす黒い感情が、そっと静まっていくのを感じる。

「今日はイチゴちゃんの誕生日やないの。
どうしても一緒に居りたかったから、昨日のうちにパパーッと片付けたった。
せやから、今日の残りの仕事くらい、せんかっても大丈夫や。安心し?」
「・・・誕生日、知ってたのかよ・・・。」
「そんなん当たり前やないの。大事なイチゴちゃんの大切な日や。
ほんまは、これから現世行こ思ってたんやけど、
イチゴちゃんの方から来てくれるとは、感激やね。」
「・・・成り行き、だ。」
「そんでも、少しでも長く一緒に居られて、ボク、幸せなんよ。」
「・・・んで、お前が嬉しがってんだよ。俺の誕生日だろーが。」

一護が無愛想に悪態をつくのは、照れ隠しのつもり。
ソレがありありと解るから、ギンの言葉は止まらない。
ニヤリ、と笑みの質を変えて、わざと耳元で囁いてみた。

「そやから、これからゆ~っくり、幸せにしたるわ。
時間はたっぷりあるわけやし。楽しませてあげよなぁ。
ボクの。このカラダで。・・・イチゴちゃん、好きやろ?」

「!!な、何言ってやがるっ!」
キッと視線に力をこめて、目の前の男に視線を合わせれば。
一護の視線の先には、めったに開かないギンの瞳があった。

・・・一護の好きな色。


(!!絶対コイツ、俺がその瞳に弱いって知っててやってやがるっっ!)


おとなしく自分へと魅入っている一護の様子に満足したギンは、
視線をひたりと彼に当てたまま、さっくりと抱え上げ、寝室へと移動する。

「ほな、改めて。イチゴちゃん、誕生日、おめでと~さん。」
「・・・とりあえず、サンキュ。」

「イチゴちゃんが産まれて来てくれて、
ボクと出会ってくれて、ホンマ嬉しいんよ。
そやから、身体で喜びを表させてもらうわ。
そんで、ボクにイチゴちゃんの命を確かめさせてくれへん?」

「・・・確信犯・・・。そういわれたら、断れねぇーじゃねぇーか。」
効果的に瞳をあわせながら、心持ち淋しげな表情を浮かべた上で、
自分の存在を喜んでいるような言葉を聞かせられたら、もう一護には逃げ道がない。

何でこんなヤツを・・・と思わなくもないが、やはりギンの事が大切だったから。
それを解った上で、こんな言葉を言っているんだと思わなくもないけれど。
意地っ張りな自分はこうやって『仕方がない』状況に持ってきてもらえないと、
素直になれない事を、一護もギンも知っている。

所詮、この見た目以上に長生きしている男に勝てるわけがないのだと、
一護は早々に諦めることにした。

「・・・誕生日プレゼント、受け取ってやるよ・・・。」



二人が姿を消したあと、残されたのは一つのぬいぐるみ。

井上たちが用意してくれたそれは、
思っていたよりも、効果的なプレゼントとなったようである。





                            ~ END ~

     少し甘さを・・・と思ったのに、ここで挫折(汗)。

     ( ’09.8.24 )






スポンサーサイト
小話。 | Comments(0)
Comment

管理者のみに表示